【EGFR陽性肺がん:一次治療(PFS)】「ジオトリフ」vs「シスプラチン+ペメトレキセド」

LUX-Lung 3(JCO)                        

EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「ジオトリフ」治療を選択することで「シスプラチンペメトレキセド」治療を選択した場合を上回る無増悪生存期間が期待できる。

ジオトリフ」治療を選択した場合、下痢、発疹、口内炎が現れる可能性が高くなるが、化学療法で現れる吐き気、倦怠感が少なくなる。

この結果に基づいて2014年1月17日、「ジオトリフ」が「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺癌」について承認され、同年5月7日より発売された。

【発表】

2013年7月1日

【試験名】

LUX-Lung 3(Phase 3)〔NCT00949650

【試験参加国】

日本(名古屋医療センター、愛知県がんセンター、国立がん研究センター東病院、四国がんセンター、九州がんセンター、北海道大学病院、先端医療研究センター、金沢大学附属病院、神奈川県立循環器・呼吸器病センター、新潟県立がんセンター新潟病院、倉敷中央病院、岡山大学病院、近畿大学病院、大阪市立総合医療センター、近畿中央呼吸器センター、静岡県立がんセンター)、米国、アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、チリ、フランス、ドイツ、香港、ハンガリー、アイルランド、イタリア、韓国、マレーシア、ペルー、ルーマニア、ロシア、台湾、タイ、ウクライナ、英国

【原著】

J Clin Oncol. 2013;31:3327-34. [PubMed: 23816960]

【さらに詳しく】

【こちらの図鑑も合わせて見る】

【トライアル図鑑】LUX-Lung 3(EGFR陽性肺がん:一次治療)
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【添付文書における表記】

化学療法未治療のEGFR遺伝子変異(Exon19の欠失変異(Del19)、Exon21のL858R変異等)陽性の非小細胞肺癌(腺癌)患者を対象に、本剤40mgを1日1回空腹時(食事の1時間以上前又は食後3時間以降)投与した際の有効性及び安全性について、ペメトレキセド+シスプラチン(PEM+CDDP)の併用療法を対照として評価した。有効性評価対象例は345例(本剤群230例、PEM+CDDP群115例)であり、このうち83例(本剤群54例、PEM+CDDP群29例)が日本人であった。

主要評価項目である独立判定委員会判定による無増悪生存期間(PFS)の中央値は、本剤群で11.1カ月、PEM+CDDP群で6.9カ月であり、本剤群のPFSはPEM+CDDP群と比較して有意に延長した(ハザード比0.58、95%信頼区間:0.43-0.78、p値=0.0004、両側層別ログランク検定)。また、EGFR遺伝子変異の種類(Del19、L858R、その他)別による部分集団解析の結果は、下表のとおりであった。

副次評価項目である全生存期間(OS)(2013年11月14日データカットオフ)の中央値は、本剤群で28.2カ月、PEM+CDDP群で28.2カ月であった(ハザード比0.88、95%信頼区間:0.66-1.17)。

安全性評価対象229例(日本人54例を含む)中228例(99.6%)に副作用が認められ、主な副作用は、下痢218例(95.2%)、発疹141例(61.6%)、爪囲炎130例(56.8%)等であった。