COU-AA-302(NEJM)
遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がんと診断され、まだ化学療法を受けたことがない男性が初めての治療を考える場合、「プレドニゾン」治療に「ザイティガ」の上乗せを選択することで無増悪生存期間、生存期間の延長が期待できる。
「ザイティガ」を上乗せすることで、鉱質コルチコイドに関連するグレード 3または4 の有害事象と肝機能検査異常の頻度がより高かった。
【発表】
2012年12月10日
【試験名】
COU-AA-302(Phase 3)〔NCT00887198〕
【原著】
N Engl J Med. 2013 ;368:138-48. [PubMed: 23228172]
【こちらの図鑑も合わせて見る】
【さらに詳しく】
- 化学療法歴のない転移性前立腺癌におけるアビラテロン 〔NEJM日本語アブストラクト〕
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【添付文書における表記】
無症候性又は軽度の症状注1)を伴う化学療法歴のない転移性去勢抵抗性前立腺癌患者注2)を対象に、プレドニゾン注3)5mgの1日2回経口投与との併用下で、プラセボを対照として、本剤1,000mgを1日1回食事の1時間以上前又は食事の2時間以上後に連日経口投与した(有効性解析対象例は1,088例)。主要評価項目は、画像判定(中央判定)による無増悪生存期間(radiographic progression free survival、rPFS)及び全生存期間(OS)と設定された。rPFSの中央値は、本剤群では推定不能、プラセボ群では8.3カ月であり、本剤群のプラセボ群に対する優越性が示された(ハザード比0.425、95%信頼区間:0.347-0.522、p値<0.0001、層別ログランク検定)。また、OSに関する中間解析(目標イベント数である773イベントの43%のイベントが発生した時点)の結果、中央値は、本剤群では推定不能、プラセボ群では27.2カ月であった(ハザード比0.752、95%信頼区間:0.606-0.934、p値=0.0097、層別ログランク検定)。
注1)Brief Pain Inventory-Short Form(BPI-SF)の項目3のスコアが0~1(無症候性)又は2~3(軽度の症状)
注2)肝臓等の実質臓器への転移を有する患者は除外された。
注3)国内未承認
安全性評価対象例542例中402例(74.2%)に副作用が認められた。主なものは、疲労124例(22.9%)、ほてり92例(17.0%)、低カリウム血症78例(14.4%)、高血圧69例(12.7%)、末梢性浮腫66例(12.2%)であった。