【肺がん:二次治療】「カプレルサ+ドセタキセル」vs「ドセタキセル」

一次治療後に病勢が進行した人は、「ドセタキセル」治療に「カプレルサ」治療の上乗せを選択することで、無増悪生存期間の延長が期待できる。

試験では、「プラセボ+ドセタキセル」治療を受けた人の無増悪生存期間が3.2ヵ月であったのに対し、「カプレルサドセタキセル」治療を受けた人の無増悪生存期間は4.0ヵ月であり、治療間に統計学的に有意な差が認められた。

カプレルサ」治療の上乗せによって増加したグレード3以上の有害事象は、皮疹(1%→9%)、好中球減少症(24%→29%)、白血球減少症(11%→14%)、発熱性好中球減少症(7%→9%)。

本試験の結果に基づき、米欧では2009年6月に承認申請されるが、同年10月28日に申請を取り下げる。取り下げの理由は、当局から無増悪生存期間を含む現在の提出データでは承認には不十分であるとの予備的な返答を得たこと、さらに最新の解析結果で、化学療法の併用で生存期間の改善が示されなかったため。

【発表】

2010年6月5日

【試験名】

ZODIAC(Phase 3)〔NCT00312377

【原著】

Lancet Oncol. 2010;11:619-26. [PubMed:20570559]

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