【HER2陽性HR陽性乳がん:術前治療(pCR)】「カドサイラ」vs「ハーセプチン+内分泌療法」

WSG-ADAPT-TP(JCO)                      

HER2陽性かつHR陽性の人は、術前に12週間の「カドサイラ」治療を選択することで、病理学的完全奏効の向上が期待できる。「カドサイラ」治療に「内分泌療法」を上乗せしても効果は変わらない。

試験では、術前12週間の「カドサイラ」治療、「カドサイラ+内分泌療法」、「ハーセプチン+内分泌療法」が病理学的完全奏効率に及ぼす影響を比較検証。

ハーセプチン+内分泌療法」を受けた人の15.1%が病理学的完全奏効を得たのに対し、「カドサイラ」治療を受けた人では41.0%の人が病理学的完全奏効を得た(p<0.001)。「カドサイラ+内分泌療法」を受けた人の病理学的完全奏効率は41.5%に留まった。

カドサイラ」治療の選択によってグレード1または2の毒性が高まる。特に多かった有害事象は、血小板減少症、悪心、肝酵素上昇。

【発表】

2017年7月6日

【試験名】

WSG-ADAPT-TP(Phase 2)〔NCT01779206

【試験実施国】

ドイツ

【原著】

J Clin Oncol. 2017 ;35:3046-3054. [PubMed: 28682681]

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