【局所進行頭頸部がん:照射前治療(3年DFS)】「化学療法→化学放射線療法」vs「化学放射線療法」

StageIII-IVBの上咽頭がんと診断された人が「化学放射線療法」を考える場合、施行前に、「化学療法」を選択することで、3年無病生存率の向上が期待できる。

試験では、「化学放射線療法」前の「化学療法(シスプラチン5-FU)」の施行が、3年無病生存率および3年無遠隔転移率に及ぼす影響を検討。「化学放射線療法」前に「化学療法」を受けることで、3年無病生存率が74.1%から82.0%に向上(p=0.028)。3年無遠隔転移率は「化学療法」を受けた人で86.0%、「化学放射線療法」のみを受けた人で82.0%と治療間に差はなかった(p=0.056)。3年生存率は「化学療法」を受けた人で88.2%、「化学放射線療法」のみを受けた人で88.5%と治療間に差はなかった(p=0.815)。

術前化学療法中の主なグレード3または4の毒性は好中球減少症(16.0%)。術前化学療法を受けることで化学放射線療法中のグレード3または4の毒性が増加(P < 0.001)。

【発表】

2017年2月16日

【試験】

Phase 3

【原著】

Eur J Cancer. 2017;75:14-23. [PubMed: 28214653]

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