【肺がん:一次治療(OS)】「アービタックス+カルボプラチン+パクリタキセル」vs「カルボプラチン+パクリタキセル」

非小細胞肺がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「カルボプラチンパクリタキセル」治療に「アービタックス」の上乗せを選択しても、生存期間の延長は期待しにくい。

FISH法で測定したEGFR遺伝子変異陽性の人で扁平上皮がんに限定すると、生存期間の延長が期待できる(ハザード比 0.58, 95%信頼区間 0.36–0.86; p=0.0071)。

FISH法で測定したEGFR遺伝子変異陽性の人でも非扁平上皮がんの場合は、生存期間の延長は期待しにくい(ハザード比 0.88, 95%信頼区間 0.68–1.14; p=0.34)。扁平上皮がんでもFISH法で測定したEGFR遺伝子変異陽性でなければ生存期間の延長は期待しにくい(ハザード比 1.04, 95%信頼区間 0.78–1.40; p=0.77)。非扁平上皮がんでFISH法で測定したEGFR遺伝子変異陽性でない人も生存期間の延長は期待しにくい(ハザード比 1.00, 95%信頼区間 0.85–1.17; p=0.97)。

主なグレード3または4の有害事象は、好中球数減少、白血球数減少、倦怠感、痤瘡または皮疹。試験では「カルボプラチンパクリタキセルアービタック」を受けた人のうち、それぞれ37%、16%、13%、8%に発現した。「化学療法」を受けた人では、それおぞれ25%、20%、20%、1%未満に発現した。

【発表】

2017年11月20日

【試験名】

SWOG S0819(Phase 3)〔NCT00946712

【原著】

Lancet Oncol. 2018 ;19:101-114. [PubMed: 29169877]

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