【肺がん:一次治療】「ドセタキセル+シスプラチン」vs「ビノレルビン+シスプラチン」vs「ドセタキセル+カルボプラチン」

初めての化学療法を考える場合、「ドセタキセル+シスプラチン」治療を選択することで「ビノレルビン+シスプラチン」治療を選択するより生存期間の延長が期待できる。試験では「ビノレルビン+シスプラチン」の10.1ヵ月から「ドセタキセル+シスプラチン」の11.3ヵ月に延長。一方、「ドセタキセルカルボプラチン」は9.4ヵ月であった。

ドセタキセル+シスプラチン」治療の選択は奏効率の向上も期待できる。試験では「ビノレルビン+シスプラチン」の24.5%ヵ月から「ドセタキセル+シスプラチン」の31.6%に向上。一方、「ドセタキセルカルボプラチン」は23.9%であった。

好中球減少症、血小板減少症、感染症、発熱性好中球減少症は3つのレジメンで同程度の頻度で現れる。「ドセタキセル+シスプラチン」を選択した場合、グレード3以上の貧血、嘔吐・吐き気は少なくなる。

【発表】

2003年7月1日

【試験名】

TAX326

【原著】

J Clin Oncol. 2003;21:3016-24.