【卵巣がん:腫瘍減量手術】「化学療法→腫瘍減量手術」vs「腫瘍減量手術→化学療法」

StageⅢC-IVの人で腫瘍径が大きい場合、腫瘍減量手術の前に化学療法の実施(NAC+IDS)を選択しても、先に腫瘍減量手術を実施(PDS)した場合に劣らない生存期間が期待できる。

卵巣がん治療ガイドライン2015年版』において、本試験結果を引用の一つとし、「初回手術でoptimal surgeryが不可能と予想される進行症例に、化学療法先行後の腫瘍減量術(NAC+IDS)は選択肢として奨められる(グレードB)」と評価している。ガイドラインでは、この試験の結果について「①IDSはPDSが不可能と予想されるグループに考慮される治療法であり、②PDSがまたはIDSはのどちらの手術のタイミングにおいて、肉眼的に残存腫瘍が認められない状態を目指した手術の可否が予後因子として最も重要であると結論づけている。」としている。

【発表】

2010年9月2日

【試験名】

EORTC55971/NCIC OV13(Phase 3)〔NCT00003636

【原著】

N Engl J Med. 2010;363:943-53. [PubMed: 20818904]

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