【乳がん(PFS)】「NK105」vs「パクリタキセル」

再発または転移性乳がんと診断された女性が治療を考える場合、パクリタキセルを高分子ミセルに内包したナノ粒子剤「NK105」治療を選択しても、「パクリタキセル」治療を選択した場合に劣らない無増悪生存期間は期待しにくい。

「NK105」は、粒子を病変部に集積し、粒子内からの薬物放出をコントロールし、血中濃度を持続させることで抗腫瘍効果が高めるとされるドラッグデリバリー技術を用いた製剤。

2016年7月5日に主要評価項目が達成されなかったことが開発企業である日本化薬より発表され、2017年9月に、欧州臨床腫瘍学会(ESMO2017)にて佐伯俊昭氏(埼玉医科大学国際医療センター乳腺腫瘍科)によって発表されたが、2018年2月21日に「NK105」についてPhase 2再試の開始が発表された。本試験では、「NK105」の用量を65mg/㎡ と設定していたが、Phase 2再試では80mg/㎡とに改めた。主要評価項目は奏効率。

【発表】

2019年2月12日

【試験】

Phase 3〔NCT01644890

【原著】

Br J Cancer. 2019 ;120:475-480.  [PubMed: 30745582]

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