【トリプルネガティブ乳がん】「トリラシクリブ+ゲムシタビン+カルボプラチン」vs「ゲムシタビン+カルボプラチン」

トリプルネガティブの人が「ゲムシタビンカルボプラチン」投与の前にCDK4/6阻害薬「トリラシクリブ」静注を選択してもグレード4の好中球減少症の低減は期待しにくいが、生存期間が延長する可能性がある。

ゲムシタビンカルボプラチン」治療を受けた人の生存期間(中央値)は12.6ヵ月であったのに対し、「ゲムシタビンカルボプラチントリラシクリブ(同日投与)」治療を受けた人は20.1ヵ月(ハザード比 0.33 (95%信頼区間 0.15–0.74), p=0.028)、「ゲムシタビンカルボプラチントリラシクリブ(前日投与)」治療を受けた人は17.8ヵ月(ハザード比 0.34 (95%信頼区間 0.16–0.70), p=0.0023)生存できた。

ゲムシタビンカルボプラチントリラシクリブ(同日投与+前日投与)」を受けた人を統合すると、生存期間(中央値)は20.1ヵ月であった(ハザード比 0.36 (95%信頼区間 0.19–0.67), p=0.0015)。

ゲムシタビンカルボプラチン」治療の主な治療関連有害事象は貧血(73%)、好中球減少症(70%)、血小板減少症(60%)、「ゲムシタビンカルボプラチントリラシクリブ(同日投与)」治療の主な治療関連有害事象は好中球減少症(82%)、血小板減少症(55%)、貧血(52%)、「ゲムシタビンカルボプラチントリラシクリブ(前日投与)」治療の主な治療関連有害事象は好中球減少症(66%)、血小板減少症(63%)、悪心(49%)。

【発表】

2019年9月27日

【試験】

Phase 2〔NCT02978716

【試験参加国】

米国、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、北マケドニア、セルビア、スロバキア、スロベニア

【原著】

Lancet Oncol. 2019 ;20:1587-1601. [PubMed:31575503]

【こちらの図鑑も合わせて見る】

【さらに詳しく】