【大腸がん:一次治療】「チボザニブ+FOLFOX」vs「アバスチン+FOLFOX」

初めての化学療法を考える場合、「mFOLFOX6+チボザニブ」治療を選択しても「mFOLFOX6+アバスチン」治療を上回る無増悪生存期間は期待しにくい。試験では「mFOLFOX6+アバスチン」治療を受けた人の無増悪生存期間が10.7ヵ月であったのに対し、「mFOLFOX6+チボザニブ」治療を受けた人は9.4ヵ月であった。

ニューロピリン-1(NRP-1)低値の人では、「mFOLFOX6+チボザニブ」治療を選択した方が無増悪生存期間が有意に長かったことから、NRP-1がチボザニブのバイオマーカーと成り得る可能性がある。

チボザニブは、VEGF受容体1,2,3阻害薬で、アステラス社とアヴェオ社が共同開発していたが、米国で腎細胞がんの適応で承認されなかったことを受け、2014年2月14日、アステラス社はライセンス契約の終了を発表した。

【発表】

2016年7月11日

【試験名】

BATON-CRC(Phase 2)

【原著】

Clin Cancer Res. 2016 ;22:5058-5067. [PubMed:27401244]