BRAF変異陽性の人は、初回の治療として「ゼルボラフ」治療に「コビメチニブ」追加を選択することで、「ゼルボラフ」単独治療より無増悪生存期間だけでなく、生存期間の延長も期待できる。
これは2014年にNEJM誌に発表された「coBRIM試験」をさらに長く追跡した結果(中央値14.2ヵ月)より得られた結論。試験では「ゼルボラフ+コビメチニブ」治療を受けた人の半数は12.3ヵ月以上増悪なく生存し、22.3ヵ月生存した(「ゼルボラフ」治療のみを受けた人の半数は7.2ヵ月以上増悪なく生存し、17.4ヵ月生存した)。
「コビメチニブ」の追加を選択することで発現する可能性が高まるグレード3以上の有害事象は、γ-GTP上昇(試験では10%→15%)、CPK上昇(試験では1%未満→12%)、ALT上昇(試験では6%→11%)。重篤な有害事象は「ゼルボラフ+コビメチニブ」治療の選択によって発現の可能性が高まる(試験では28%→37%)。主なものは発熱(2%)と脱水(2%)。
【発表】
2016年7月30日
【試験名】
coBRIM (Phase 3) 〔NCT01689519〕
【原著】
Lancet Oncol. 2016 ;17:1248-60. [PubMed:27480103]
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