【軟部肉腫:一次治療】「パリホスファミド+ドキソルビシン」vs「ドキソルビシン」

全身治療を受けたことがない転移軟部肉腫の人は、「ドキソルビシン」に「パリホスファミド」治療の追加を選択しても無増悪生存期間の延長は期待しにくい。

試験では「パリホスファミドドキソルビシン」併用治療を受けた人の半数が6.0ヵ月以上増悪なく生存したが、「プラセボ+ドキソルビシン」治療を受けた人の無増悪生存期間も5.2ヵ月であった。「パリホスファミドドキソルビシン」併用治療を受けた人の半数が15.9ヵ月以上生存したが、「プラセボ+ドキソルビシン」治療を受けた人の半数は16.9月以上生存した。いずれも治療間に統計学的に有意な差ではなかった。

グレード3以上の有害事象は、「パリホスファミド」治療の追加によって増加する。試験では50.9%から63.6%に増加。発熱性好中球減少症は12.6%から21.4%に増加。

【発表】

2016年9月12日

【試験名】

PICASSO III(Phase 3)〔NCT01168791

【原著】

J Clin Oncol. 2016 ;34:3898-3905. [PubMed:27621408]

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