【胃がん:術前後治療】「5-FU+ロイコボリン+オキサリプラチン+ドセタキセル」vs「エピルビシン+シスプラチン+5-FU」

手術前後の補助化学療法を考える場合、「5-FUロイコボリンオキサリプラチンドセタキセル(FLOT)」レジメンを選択することで、病理学的完全奏効率の向上が期待できる。

試験では「FLOT」レジメンの選択が、「ECF」レジメン(または「ECX」レジメン)より病理学的完全奏効率を向上させられるを確かめた。「ECF」レジメンは「エピルビシンシスプラチン5-FUロイコボリン」の併用、「ECX」レジメンは「エピルビシンシスプラチンカペシタビン」の併用。

「FLOT」治療を受けた人では病理学的完全奏効率が16%であり、「ECF」レジメン(または「ECX」レジメン)の6%より有意に高かった(p=0.02)。

深刻な有害事象を「FLOT」治療を受けた人の25%、「ECF」(または「ECX」)治療を受けた人の40%が経験した。「FLOT」治療を受けた人に起こった生命を脅かすまたは重症の有害事象は、好中球減少症(52% vs 38%)、白血球減少症(28% vs 20%)、悪心(9% vs 17%)、感染症(12% vs 12%)、倦怠感(9% vs 14%)、嘔吐(3% vs 10%)。

【発表】

2016年10月21日

【試験名】

FLOT4-AIO(Phase 2)〔NCT01216644

【原著】

Lancet Oncol. 2016;17:1697-1708. [PubMed:27776843]

【こちらの図鑑も合わせて見る】