【乳がん:一次治療】「アバスチン+パクリタキセル」vs「パクリタキセル」

初めての治療を考える場合、「パクリタキセル」治療に「アバスチン」治療追加を選択することで、無増悪生存期間の延長が期待できる。

試験では「パクリタキセル」治療に「アバスチン」治療を追加することで無増悪生存期間が5.9ヵ月から11.8ヵ月に延長(P<0.001)。生存期間は「アバスチンパクリタキセル」治療を受けた人で26.7ヵ月、「パクリタキセル」単独治療を受けた人でも25.2ヵ月と治療間に差はなかった(P=0.16 )。

パクリタキセル」治療に「アバスチン」治療を追加することで、重症または生命を脅かす有害事象として、高血圧(0.0% → 14.8%)、蛋白尿(0.0% → 3.6%)、頭痛(0.0% → 2.2%)、脳虚血(0.0% → 1.9%)が増加。

本試験の結果に基いて、「アバスチン」は、2008年2月、「パクリタキセル」との併用で転移性HER2陰性乳癌の一次治療に迅速承認された。しかし、その後の追加試験において無増悪生存期間の延長が大きくないこと、全生存期間の改善が示されなかったこと、「アバスチン」を化学療法と併用した場合、重大な副作用が有意に高まることから、2010年12月、FDAは乳癌適応取り消しを決定した。日本では本試験結果を評価資料の1つとして、2011年9月に「手術不能又は再発乳癌」の適応追加が承認。

【発表】

2007年12月27日

【試験名】

E2100(Phase 3)〔NCT00028990

【原著】

N Engl J Med. 2007;357:2666-76. [PMID:18160686]

【外部リンク】