【HER2陽性乳がん:一次治療(TTP)】「ハーセプチン+ドキソルビシン+シクロホスファミド」vs「ドキソルビシン+シクロホスファミド」

遠隔転移を有するHER2過剰発現の乳がんと診断され、アントラサイクリン系薬による術後補助療法歴がない女性が初めての治療を考える場合、「ドキソルビシンシクロホスファミド」治療に「ハーセプチン」の上乗せを選択することで、病勢進行までの期間の延長が期待できる。

【発表】

2001年3月15日

【試験】

Phase 3

【原著】

N Engl J Med. 2001;344:783-92. [PubMed:11248153]

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【HER2陽性乳がん:一次治療(TTP)】「ハーセプチン+パクリタキセル」vs「パクリタキセル」
【HER2陽性乳がん:一次治療(TTP)】「ハーセプチン+パクリタキセル」vs「パクリタキセル」
HER2過剰発現乳がんと診断され、アントラサイクリン系薬による術後補助療法を受けたが、遠隔転移が見つかった女性が次の治療を考える場合、「パクリタキセル」治療に「ハーセプチン」の上乗せを選択することで、病勢進行までの期間の延長が期待できる。 【発表】 2001年3月15日 【試験】 ...

 

【さらに詳しく】

【添付文書における表記】

HER2過剰発現の転移性乳癌患者を対象に、本剤を他の化学療法と併用で投与した(初回4mg/kg、2回目以降は2mg/kgを1週間間隔で投与)。主要評価項目である病勢進行までの期間の中央値は、アントラサイクリン+シクロホスファミド(AC)併用群が9.08カ月、AC単独群が6.48カ月、パクリタキセル併用群が6.87カ月、パクリタキセル単独群が2.89カ月であった。HER2過剰発現の程度別の病勢進行までの期間の中央値は、AC併用群では3+群が9.05カ月、2+群が9.11カ月、パクリタキセル併用群では3+群が7.14カ月、2+群が5.30カ月であった。奏効例は、AC併用群が80/143例(55.9%)、パクリタキセル併用群が38/92例(41.3%)であった。

副作用はAC併用群では122/143例(85.3%)、パクリタキセル併用群では78/91例(85.7%)に発現した。主な副作用はAC併用群では、発熱28.7%、嘔気25.9%、無力症25.2%、さむけ23.8%、嘔吐18.9%、下痢18.2%、疼痛17.5%、呼吸困難16.1%等、パクリタキセル併用群では、さむけ36.3%、無力症35.2%、発熱29.7%、嘔気23.1%、疼痛22.0%、下痢19.8%、発疹17.6%、嘔吐17.6%等であった。