【尿路上皮がん:維持療法】「タイケルブ」vs「プラセボ」

HER1/HER2陽性の尿路上皮がんの人は、化学療法終了後、病勢の進行がない場合、維持療法として「タイケルブ」治療を選択しても無増悪生存期間の延長は期待しにくい。

試験では、維持療法として「タイケルブ」治療を受けた人の無増悪生存期間は、4.5ヵ月であったのに対し、維持療法を受けたなかった人(「プラセボ」を投与)の無増悪生存期間は、5.0ヵ月であり、維持療法による効果は認められなかった(p=0.63)。

生存期間については、「タイケルブ」治療を受けた人で12.6ヵ月、維持療法を受けたなかった人で12.0ヵ月と統計学的に有意な差はなかった(p=0.80)。

グレード3または4の有害事象は、「タイケルブ」治療を受けた人で8.6%、維持療法を受けたなかった人で8.1%と統計学的に有意な差はなかった(p=0.82)。

【発表】

2016年10月28日

【試験】

Phase 3〔NCT00949455

【原著】

J Clin Oncol. 2017 ;35:48-55. [PubMed:28034079]