【去勢抵抗性前立腺がん:一次治療】「オルテロネル+プレドニゾロン」vs「プレドニゾロン」

ホルモン療法が効かなくなった人が次の治療を考える場合、「プレドニゾロン」治療に「オルテロネル」治療の追加を選択しても、画像評価による無増悪生存期間の延長は期待できても生存期間の延長は期待しにくい。

試験では「オルテロネルプレドニゾロン」治療を受けた人の半数は13.8ヵ月以上、画像評価による増悪なく生存でき、31.4ヵ月以上生存できた。「プレドニゾロン」治療を受けた人の半数は8.7ヵ月以上、画像評価による増悪なく生存できており、29.5ヵ月以上生存できていた。「オルテロネル」治療によって画像評価による無増悪生存期間の延長は期待できるが(p<0.0001)、生存期間については治療間の差はなかった(p=0.31)。

オルテロネル」治療の追加によって、グレード3または4のリパーゼ上昇(17% vs 2%)、アミラーゼ上昇 (10% vs 1%)、倦怠感 (6% vs 2%)、肺塞栓症(5% vs 4%)が増加する。重篤な有害事象を経験する人は、「オルテロネル」を追加することで38%から46%に増える。

本試験と、化学療法既治療例への「オルテロネル」の効果を検証した『ELM-PC 5』試験の結果、2014年6月19日、「オルテロネル」の開発は中止された。

【発表】

2015年2月18日

【試験名】

ELM-PC 4(Phase 3)〔NCT01193244

【原著】

Lancet Oncol. 2015 ;16:338-48. [PubMed:25701170]

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