【肝細胞がん:二次治療(OS)】「スチバーガ+支持療法」vs「支持療法」

RESORCE(Lancet)                        

切除不能な肝細胞がんと診断され、「ネクサバール」加療後に病勢が進行した人が次の治療を考える場合、「支持療法」に「スチバーガ」治療の上乗せを選択することで、生存期間の延長が期待できる。

スチバーガ」治療における主なグレード3または4の有害事象は、高血圧(15% vs 5%)、手足症候群(13% vs 1%)、倦怠感(9% vs 5%)、下痢(3% vs 0%)。

本試験の結果に基づいて、2016年11月7日、「スチバーガ」が「切除不能な肝細胞がんに対する2次治療」の適応で、日本、米国、欧州で承認申請された。

【発表】

2016年12月5日

【試験名】

RESORCE(Phase 3)〔NCT01774344

【原著】

Lancet. 2017 ;389:56-66. [PubMed:27932229]

【さらに詳しく】

【添付文書における表記】

ソラフェニブによる治療後に増悪した切除不能な肝細胞癌患者2)573例(Performance Status:全身状態の指標0又は1、日本人40例を含む)を対象に、至適支持療法の併用下で本剤160mg1日1回軽食後に3週間投与+1週間休薬(本剤群)とプラセボ投与(プラセボ群)を比較検討した結果、全生存期間の有意な延長が認められた。なお、ソラフェニブに関連する副作用のためソラフェニブによる治療を中止した患者、又はソラフェニブによる治療において1日1回400mg未満の用量でしか忍容できなかった患者は、本試験から除外された(RESORCE試験)。

2) 局所療法の適応とならない患者、及び肝機能の状態がChild-Pugh分類Aの患者が対象とされた。

副作用(臨床検査値異常を含む)は374例中(日本人30例を含む)347例(92.8%)に認められた。主な副作用の発現例数(発現率)は、手足症候群191例(51.1%)、下痢126例(33.7%)、高血圧89例(23.8%)、食欲減退88例(23.5%)、疲労80例(21.4%)等であった。