
初めての治療を考える場合「S-1」治療を選択することで、「カペシタビン」治療を選択した場合に比べて、手足症候群の発現の軽減が期待できる。
試験では、「S-1」治療を受けた人の45%が手足症候群を経験した。これは「カペシタビン」治療を受けた人の手足症候群の発現率73%に比べ有意に低かった(p =0.005)。グレード3以上に限ると、「S-1」治療を受けた人の発現率は4%、「カペシタビン」治療を受けた人の発現率は21%であった(p =0.003)。
グレード3以上の食欲不振は「S-1」治療を受けた人の13%が経験し、「カペシタビン」治療を受けた人の発現率3%に比較して有意に高かった(p =0.03)。
「カペシタビン」治療の相対用量強度は88%、「S-1」治療の相対用量強度は95%であった(p=0.026)。
奏効率、無増悪生存期間、生存期間に治療間の差はなかった。
【発表】
2017年4月5日
【試験名】
SALTO(Phase 3)
【原著】
Ann Oncol. 2017 ;28:1288-1293. [PubMed:28383633]