
「タグリッソ」治療の効果は、血液採集による生検(リキッドバイオプシー)でT790M変異が陽性の場合と、組織採取による従来の生検で陽性の場合とでほぼ同じ結果。
試験ではリキッドバイオプシーで陽性だった人も、従来のバイオプシーで陽性だった人も、無増悪生存期間は9.7ヵ月、奏効率は63%と62%。
しかし、リキッドバイオプシー陰性の場合は、従来の生検で陰性の場合と陽性の場合とで効果が大きく異なる。
試験ではリキッドバイオプシーで陰性だった人のうち、従来のバイオプシーで陽性だった人の奏効率、無増悪生存期間はそれぞれ16.5ヵ月、69%、陰性だった人の奏効率、無増悪生存期間はそれぞれ2.8ヵ月、25%。
リキッドバイオプシーが陰性の場合では、従来のバイオプシーによってT790M変異の有無の確認が治療選択には欠かせない。
【発表】
2016年6月27日
【試験】
AURA(Phase1/2)〔NCT01802632〕
【原著】
J Clin Oncol. 2016 ;34:3375-82. [PubMed:27354477]