【レジメン図鑑】ポートラーザ+ゲムシタビン+シスプラチン|扁平上皮肺がん:一次治療

ポートラーザ(一般名:ネシツムマブ)+ゲムシタビンシスプラチン」治療 は、「切除不能な進行・再発の扁平上皮非小細胞肺癌」として選択できる。

【効能・効果】

切除不能な進行・再発の扁平上皮非小細胞肺癌

1.  国内第Ib/II相試験(JFCM試験)

化学療法未治療の切除不能な進行・再発の扁平上皮非小細胞肺癌患者を対象に、第Ib/II相試験を実施した。第II相部分では、本剤及びゲムシタビン・シスプラチン療法(GC)の併用療法(GC+N)とGCを比較した。本剤は800mgを3週間を1コースとして1日目と8日目に投与し、GCはゲムシタビン1250mg/m2を各コースの1日目と8日目、シスプラチン75mg/m2を各コースの1日目に投与した。GCは両群とも最大4コースまでとし、GC+N群での本剤の投与はGCの中止又は終了後も疾患進行等の中止基準に該当するまで継続した。第II相部分における主要評価項目である全生存期間は、GC+N群でGC群と比較して延長した。

なお、EGFRの発現状況別の部分集団解析結果は、Hスコア=0(GC+N群12例、GC群9例)でハザード比(95%信頼区間)=0.78(0.27-2.25)、Hスコア>0(GC+N群75例、GC群79例)でハザード比(95%信頼区間)=0.62(0.43-0.89)であった。
本剤が投与された安全性解析対象90例に認められた主な副作用は、皮膚障害95.6%(86/90)[ざ瘡様皮膚炎78.9%(71/90)、皮膚乾燥52.2%(47/90)、爪囲炎48.9%(44/90)、そう痒7.8%(7/90)、手掌・足底発赤知覚不全症候群6.7%(6/90)、皮膚亀裂5.6%(5/90)]、口内炎31.1%(28/90)、体重減少5.6%(5/90)、発熱4.4%(4/90)、嘔吐2.2%(2/90)等であった。

2. 海外第III相試験(SQUIRE試験)

化学療法未治療の切除不能な進行・再発の扁平上皮非小細胞肺癌患者を対象に、GC+NとGCを比較する第III相試験を実施した。GCは両群とも最大6コースまでとし、GC+N群での本剤の投与はGCの中止又は終了後も疾患進行等の中止基準に該当するまで継続した。主要評価項目である全生存期間は、GC+N群でGC群と比較して統計学的に有意な延長を認めた。

なお、EGFRの発現状況別の部分集団解析結果は、Hスコア=0(GC+N群24例、GC群23例)でハザード比(95%信頼区間)=1.86(0.94-3.65)、Hスコア>0(GC+N群462例、GC群473例)でハザード比(95%信頼区間)=0.81(0.70-0.93)であった。
本剤が投与された安全性解析対象538例に認められた主な副作用は、皮膚障害75.7%[ざ瘡様皮膚炎15.1%(81/538)、皮膚乾燥5.9%(32/538)、爪囲炎5.8%(31/538)、そう痒5.6%(30/538)、皮膚亀裂4.5%(24/538)、手掌・足底発赤知覚不全症候群1.5%(8/538)]、嘔吐8.4%(45/538)、口内炎6.5%(35/538)、体重減少3.3%(18/538)、発熱3.0%(16/538)等であった。

ポートラーザ 添付文書 17.臨床成績」より引用

【承認の根拠となった試験結果】
JFCM試験

SQUIRE試験

【ガイドラインにおける評価】

  • 扁平上皮癌のPS 0-1症例に対して,シスプラチン+ゲムシタビンにネシツムマブを併用するよう提案する。
    〔推奨の強さ:2,エビデンスの強さ:B,合意率:96%〕

肺癌診療ガイドライン 2020年版』より引用

【用法・用量】

ゲムシタビン及びシスプラチンとの併用において、通常、成人にはネシツムマブ(遺伝子組換え)として1回800mgをおよそ60分かけて点滴静注し、週1回投与を2週連続し、3週目は休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

「ポートラーザ 添付文書 6. 用法及び用量」より引用

【承認取得日】

2019年6月18日

【主要文献】

  1. Lung Cancer 2019; 129: 55-62. [PubMed: 30797492]
  2. Lancet Oncol. 2015 16:763-74. [PubMed:26045340]

【添付文書】

ポートラーザ 添付文書

【さらに詳しく】