切除可能な乳がんと診断され、手術後リンパ節転移陽性であった女性が、術後補助化学療法を考える場合、「ドキソルビシン+シクロホスファミド(AC)」4サイクル後に続いて「ドセタキセル」4サイクルの治療を選択することで、8年生存率の向上が期待できる。
試験では「ドキソルビシン+ドセタキセル」治療および「ドキソルビシン+シクロホスファミド+ドセタキセル(ACT)」治療を受けた人の8年生存率が79%であったのに対し、「AC-T」治療を受けた人の8年生存率は83%であり、「AC-T」治療は「ドキソルビシン+ドセタキセル」治療に比べ、8年生存率の有意な向上を示した(ハザード比 0.83, p=0.03)。
また「AC-T」治療を受けた人の8年無病生存率は74%であり、「ドキソルビシン+ドセタキセル」治療、「ACT」治療を受けた人の69%に比べ、有意な向上を示した。
【発表】
2010年6月3日
【試験名】
NSABP B-30(Phase 3)〔NCT00003782〕
【原著】
N Engl J Med. 2010;362:2053-65. [PubMed: 20519679]
【さらに詳しく】