KRAS野生型の人が初めての治療を考える場合、化学療法に「アービタックス」治療の上乗せを選択しても、「アバスチン」治療の上乗せを選択しても生存期間、無増悪生存期間は同程度。
試験では「アービタックス+mFOLFOX6(またはFOLFIRI)」治療を受けた人の生存期間は30.0ヵ月であったのに対し、「アバスチン+mFOLFOX6(またはFOLFIRI)」治療を受けた人の生存期間は29.0ヵ月であり、治療間に差はなかった(p=0.08)。
無増悪生存期間も「アービタックス+mFOLFOX6(またはFOLFIRI)」治療を受けた人では10.5ヵ月であったのに対し、「アバスチン+mFOLFOX6(またはFOLFIRI)」治療を受けた人の生存期間は10.6ヵ月であり、治療間に差はなかった(p=0.45)。
奏効率は「アービタックス+mFOLFOX6(またはFOLFIRI)」治療を受けた人では59.6%であったのに対し、「アバスチン+mFOLFOX6(またはFOLFIRI)」治療を受けた人では55.2%であり、治療間に差はなかった(p=0.13)。
【発表】
2017年6月20日
【試験】
CALGB/SWOG 80405 (Phase 3)〔NCT00265850〕
【原著】
JAMA. 2017;317:2392-2401. [PubMed: 28632865]
【さらに詳しく】
- 進行期大腸がん、1次治療での最適な分子標的薬とは〔ケアネット〕
- ベバシズマブとセツキシマブのHead to Head:大腸がん初回治療薬はどちらだ〔ケアネット〕
- 全RAS野生型患者を対象とするCALGB/SWOG 80405試験とFIRE-3(AIO KRK-0306)試験の結果/ESMO(欧州臨床腫瘍学会)〔海外がん医療情報リファレンス〕
- KRAS 野生型の切除不能進行・再発大腸癌に対するFOLFIRI/mFOLFOX6 + Bevacizumab vs. FOLFIRI/mFOLFOX6 + Cetuximabの第III相試験 (CALGB/SWOG 80405)〔GI cancer-net 〕