遠隔転移を有する大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFIRI+アバスチン」治療を選択しても「mFOLFOX6+アバスチン」治療を選択した場合に劣らない無増悪生存期間が期待できる。
奏効率も同程度の効果が期待できる。試験では「FOLFIRI+アバスチン」で64%、「mFOLFOX6+アバスチン」で62%であった。
「FOLFIRI+アバスチン」を選択した場合、全般的に「mFOLFOX6+アバスチン」より重症の有害事象が現れる可能性が高い。代表的な有害事象は、白血球減少症、好中球減少症、下痢、発熱性好中球減少症、静脈血栓塞栓症。試験では「FOLFIRI+アバスチン」を受けた人のうち、それぞれ11%(vs. 5%)、46%(vs. 35%)、9%(vs. 8%)、5%(vs. 2%)、6%(vs. 2%)。「FOLFIRI+アバスチン」を選択した方が少ない有害事象は、末梢神経障害(0% vs. 22%)。
生活の質は「FOLFIRI+アバスチン」を選択した方が良好。
【発表】
2016年5月13日
【試験名】
WJOG4407G(Phase 3)〔UMIN000001396〕
【試験実施国】
日本
【原著】
Ann Oncol. 2016 ;27:1539-46. [PubMed: 27177863]
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