【小細胞肺がん:一次治療(OS、PFS)】「テセントリク+化学療法」vs「化学療法」

IMpower133(NEJM)                       

進展型小細胞肺がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「カルボプラチンエトポシド」治療に「テセントリク」の上乗せを選択することで無増悪生存期間、生存期間の延長が期待できる。

【発表】

2018年9月25日

【試験名】

IMpower133(Phase 3)〔NCT02763579/jRCT2080223248

【試験参加国】

日本(九州大学病院、姫路医療センター、神奈川県立循環器呼吸器病センター、京都府立医科大学附属病院、仙台厚生病院、倉敷中央病院、近畿大学病院、近畿中央呼吸器センター、埼玉県立がんセンター、静岡がんセンター、都立駒込病院、がん研有明病院、和歌山県立医科大学附属病院)、米国、オーストラリア、オーストリア、ブラジル、チリ、中国、チェコ、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、韓国、メキシコ、ポーランド、ロシア、セルビア、スペイン、台湾、英国

【原著】

N Engl J Med 2018; 379:2220-2229. [PubMed: 30280641]

【こちらの図鑑も合わせて見る】

【トライアル図鑑】IMpower133(小細胞肺がん:一次治療)
【試験名】 IMpower133(Phase 3)〔NCT02763579/jRCT2080223248〕 【試験開始日】 2016年6月7日 【試験終了予定日】 2020年3月24日 【試験参加国】 日本(九州大学病院、姫路医療センター、神奈川県立循環器呼吸器病センター、京都府 ...
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【さらに詳しく】

【添付文書における表記】

国際共同第Ⅰ/Ⅲ相臨床試験(IMpower133試験)

化学療法歴のない進展型小細胞肺癌患者注11)403例(日本人42例を含む)を対象に、本剤1200mgとカルボプラチンエトポシドの併用療法(本剤群、201例)の3週間間隔投与の有効性及び安全性をプラセボとカルボプラチンエトポシドの併用療法(プラセボ群、202例)と比較する第Ⅰ/Ⅲ相ランダム化試験を実施した注12)。中間解析の結果、全患者集団において、本剤群でプラセボ群と比較して主要評価項目である全生存期間の有意な延長が認められ(ハザード比[95%信頼区間]:0.701[0.541, 0.909]、P=0.0069[層別log-rank検定]、有意水準両側0.0193)、中央値[95%信頼区間]は本剤群で12.3[10.8, 15.9]カ月、プラセボ群で10.3[9.3, 11.3]カ月であった。

本剤とカルボプラチンエトポシドが投与された198例(日本人20例を含む)において188例(94.9%)に副作用が認められた。主な副作用(20%以上)は、貧血77例(38.9%)、好中球減少症72例(36.4%)、脱毛症69例(34.8%)、悪心63例(31.8%)、疲労42例(21.2%)、食欲減退41例(20.7%)等であった。

注11)進展型の基準はVeterans Administration Lung Study Group(VALG)staging system for SCLCに基づいて判断された。また、限局型小細胞肺癌に対する根治的化学放射線療法(CRT)を施行し、かつ直近の化学療法、放射線療法又はCRTから6カ月以上経過した後に進展型小細胞肺癌と診断された患者も組み入れられた。
注12)本剤1200mg(又はプラセボ)及びカルボプラチンAUC5を各サイクルの1日目に、エトポシド100mg/m2を各サイクルの1、2、3日目に3週間間隔で4サイクル投与後、本剤1200mg(又はプラセボ)を3週間間隔で投与した。