【小細胞肺がん:二次治療】「アムルビシン」vs「トポテカン」

既に何らかの治療を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「アムルビシン」単独治療を選択することで「トポテカン」単独治療より高い奏効率が期待できる。

初回薬物療法が奏効し,かつ初回治療終了後から再発までの期間が長いSensitive relapse例における奏効率は53%(vs 21%)であった。

無増悪生存期間は「アムルビシン」単独治療を受けた人で3.5ヵ月、「トポテカン」単独治療を受けた人で2.2ヵ月、生存期間は「アムルビシン」単独治療を受けた人で8.1ヵ月、「トポテカン」単独治療を受けた人で8.4ヵ月。

Sensitive relapse例における無増悪生存期間は3.9ヵ月(vs 3.0ヵ月)、生存期間は9.9ヵ月(vs 11.7ヵ月)。Refractory relapse例における無増悪生存期間は2.6ヵ月(vs 1.5ヵ月)、生存期間は5.3ヵ月(vs 5.4ヵ月)。

本試験結果を根拠の1つとして、日本肺癌学会は『EBMの手法による 肺癌診療ガイドライン』において

再発小細胞肺癌(sensitive relapse)標準治療として次のように推奨している。
推奨
  1. Sensitive relapseに対してノギテカントポテカン)単剤を行うよう提案する。(2A)
  2. Sensitive relapseに対してシスプラチンエトポシドイリノテカン療法を行うよう提案する。(2B)
  3. Sensitive relapseに対してアムルビシン単剤を行うよう提案する。(2C)

【発表】

2008年10月14日

【試験名】

NEJ 402(Phase 2)

【原著】

J Clin Oncol. 2008;26:5401-6. [PubMed: 18854562]