進展型小細胞肺がんと診断され、化学療法が奏効した人が次の治療を考える場合、「予防的全脳照射」を選択することで、1年以内に脳転移が出現するリスクを低下でき、生存期間の延長が期待できる。
日本で実施されたPhase 3試験では、一次治療としてプラチナ製剤併用療法後に奏効し、脳転移のない人が「予防的全脳照射」を受けた結果、1年以内に脳転移が出現するリスクを抑制できたが、生存期間の延長は期待できないことが示され、早期無効中止に至った。「肺癌診療ガイドライン」では「進展型小細胞肺癌における薬物療法後の予防的全脳照射を行わない」よう推奨されている。
【発表】
2007年8月16日
【試験名】
EORTC-22993-08993(Phase 3)〔NCT00016211〕
【原著】
N Engl J Med.2007;357:664-72. [PubMed: 17699816]
【さらに詳しく】