【肝転移大腸がん:一次治療】「選択的内部照射+FOLFOX」vs「FOLFOX」

肝転移がある人が、初めての治療を考える場合、「FOLFOX」レジメンに「選択的内部照射(SIRT)」の上乗せを選択しても生存期間の延長は期待しにくい。

本解析では、肝臓のみまたは肝臓を中心とする転移があり、化学療法未治療の大腸がんの人を対照に「FOLFOX」治療に「SIRT」を追加する群と、「FOLFOX」単独治療群を比較した3つの無作為化比較試験『FOXFIRE試験』『SIRFLOX試験』『FOXFIRE-Global試験』を統合解析し、生存期間に及ぼす影響を検証している。

解析の結果、「FOLFOXSIRT」併用治療を受けた人の生存期間は22.6ヵ月であったのに対し、「FOLFOX」単独治療を受けた人の生存期間は23.3ヵ月と治療間に差はなかった(p=0.61)。

主なグレード3または4の有害事象は好中球減少症で「SIRT」の併用によって24%から37%に増加。深刻な有害事象は、「SIRT」の併用によって43%から54%に増加。

【発表】

2017年8月3日

【試験名】

FOXFIRE〔ISRCTN83867919〕/SIRFLOX〔NCT00724503〕/FOXFIRE-Global〔NCT01721954

【原著】

Lancet Oncol. 2017 ;18 :1159–1171. [PubMed: 28781171]

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