【肺がん:維持療法】「イレッサ」vs「プラセボ」

「プラチナダブレット」終了後に増悪がなかった人は、「イレッサ」による維持療法を選択しても、無増悪生存期間の延長は期待できても生存期間の延長は期待しにくい。

試験では、「イレッサ」を用いた維持療法の生存期間を「プラセボ」と比較。「イレッサ」を用いた維持療法を受けた人の生存期間は10.9ヵ月、「プラセボ」が投与された人では9.4ヵ月と差はなかった(ハザード比 0.83, 95%信頼区間 0.60- 1.15, p=0.2)。無増悪生存期間は「イレッサ」を用いた維持療法を受けることで2.9ヵ月から4.1ヵ月に延長(ハザード比 0.61, 95%信頼区間 0.45- 0.83, p=0.0015)。

イレッサ」を用いた維持療法を受けた人の10%以上が経験した有害事象は、皮疹(47%)、下痢(34%)。

【発表】

2011年7月28日

【試験名】

EORTC 08021/ILCP 01/03(Phase 3)〔NCT00091156

【原著】

Eur J Cancer. 2011;47:2331-40. [PubMed: 21802939]