初めての治療を考える場合、「1日 2Gyずつ、週5日、6週間の放射線療法」+「テモダール」治療開始後4週目より、「アバスチン」治療の上乗せを選択しても、生存期間の延長は期待しにくいが、無増悪生存期間の延長は期待できる。
試験では、「アバスチン」治療を追加した人の生存期間は15.7ヵ月であり、「プラセボ」治療を追加した人の生存期間16.1ヵ月と統計学的な差は認められなかった(p=0.21)。無増悪生存期間は、「アバスチン」治療を追加することで7.3ヵ月から10.7ヵ月に有意に延長した(p=0.007)。
「アバスチン」治療の追加によって、高血圧、血栓塞栓イベント、消化管穿孔、好中球減少の発生率が上昇した。
【発表】
2014年2月20日
【試験名】
RTOG-0825(phase 3)〔NCT00884741〕
【原著】
N Engl J Med. 2014;370:699-708. [PubMed:24552317]
【さらに詳しく】
- 新たに診断された膠芽腫に対するベバシズマブの無作為化試験〔NEJM日本語アブストラクト〕
- 膠芽腫の1次治療、ベバシズマブの上乗せ効果示せず〔ケアネット〕
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- 初発膠芽腫の初回治療としてベバシズマブの追加投与はPFSを延長させるがOS改善は見られず、米フェーズ3試験の結果【ASCO2013】〔日経メディカル〕
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