進行膵がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「シスプラチン+エピルビシン+5-FU+ゲムシタビン(PEFGレジメン)」治療を選択することで、「ゲムシタビン」治療を選択した場合を上回る4ヵ月無増悪生存率が期待できる。PEFGレジメンを受けた場合の4ヵ月無増悪生存率は60%、「ゲムシタビン」治療を受けた場合の4ヵ月無増悪生存率は28%であった。
PEFGレジメンの2年生存率は11.5%、「ゲムシタビン」治療の2年生存率は2.1%であった(HR 0.63(0.42-0.96) p=0.033)。
PEFGレジメンを受けた人で、グレード3または4の好中球減少症、血小板減少症を経験するリスクが高かった。
この試験結果は、『膵癌診療ガイドライン 2009年版』において「生存期間を有意に延長したことが報告されたが、その差はわずかであり、また併用群での有害事象発生頻度は高率であった。そのため、併用療法を標準的治療法と位置づけるには現時点では十分なコンセンサスは得られていないと判断された。」と評価され、PEFGレジメンは標準治療とは位置づけられなかった。
【発表】
2005年6月
【試験】
Phase 3
【原著】
Lancet Oncol. 2005;6:369-76. [PubMed: 15925814]