PRODIGE 24(NEJM)
切除可能膵管腺がんと診断さた人が術後補助化学療法を考える場合、「FOLFIRINOX」治療を選択することで、「ゲムシタビン」治療を選択した場合を上回る無病生存期間、生存期間が期待できる。
「ゲムシタビン」治療を受けた人の3年無病生存率が21.4%であったのに対し、「FOLFIRINOX」治療を受けた人の3年無病生存率は、39.7%であった。また、3 年生存率は「ゲムシタビン」治療を受けた人で48.6%であったのに対し、「FOLFIRINOX」治療を受けた人では63.4%と有意に高かった。
「FOLFIRINOX」治療は、本試験において生存期間における優越性を示したが、『膵癌ガイドライン 2019年版』においては、「2019年1月現在、切除可能膵癌に対してはわが国の保険に収載されていない現状を鑑み、本ガイドラインでは行うことを提案する(弱い推奨)にとどめた。」としている。
【発表】
2018年12月20日
【試験名】
PRODIGE 24/CCTG PA.6(Phase 3)〔NCT01526135〕
【試験参加国】
カナダ、フランス
【原著】
N Engl J Med 2018; 379:2395-2406. [PubMed: 30575490]
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【さらに詳しく】
- 膵癌に対する術後補助療法としての FOLFIRINOX とゲムシタビンとの比較〔NEJM日本語アブストラクト〕
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