【転移性脳腫瘍:術後治療】「定位手術的照射」vs「全脳照射」

脳転移巣の切除後、「定位手術的照射」を選択することで、「全脳照射」を選択した場合より、認知機能を維持したまま生存できる期間の延長が期待できる。

試験では、「定位手術的照射」の「認知機能非低下生存期間」および「生存期間」に及ぼす影響について、「全脳照射」を対照に比較。認知機能非低下生存期間は、「全脳照射」を受けた人の3.0ヵ月であったのに対し、「定位手術的照射」を受けた人では3.7ヵ月と延長。生存期間は「全脳照射」を受けた人が12.2ヵ月であったのに対し、「定位手術的照射」を受けた人では11.6ヵ月と差はなかった。

定位手術的照射」を受けた人で、グレード3または4の有害事象の聴覚障害(3% vs 9%)、認知障害(3% vs 5%)が少なかった。

【発表】

2017年7月4日

【試験名】

NCCTG N107C/CEC·3(Phase 3)〔NCT01372774

【原著】

Lancet Oncol. 2017 ;18:1049–60.  [PubMed: 28687377]