【CD30陽性皮膚T細胞リンパ腫:二次治療(ORR4)】「アドセトリス」vs「主治医による選択」

ALCANZA(Lancet)                        

CD30陽性皮膚T細胞性リンパ腫と診断され、何らかの治療を受けたことがある人が次の治療を考える場合、「アドセトリス」治療を選択することで、4ヵ月以上にわたる持続的な奏効率の向上が期待できる。

グレード3または4の有害事象は、主治医によって選択された治療を受けた人の47%が経験したのに対し、「アドセトリス」治療を受けた人の発現率は41%であった。末梢神経障害は「アドセトリス」治療を受けた67%の人が経験した。

2023年2月13日、「アドセトリス」が本試験の結果およびSGN-35-OU試験に基づき、「再発または難治性のCD30陽性皮膚T細胞リンパ腫」を対象に適応拡大の承認申請が行われ、同年11月24日に承認された。

【発表】

2017年6月6日

【試験名】

ALCANZA(Phase 3)〔NCT01578499

【試験参加国】

米国、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランド、スペイン、スイス、英国

【原著】

Lancet. 2017; 390 :555-65 [PubMed:28600132]

【さらに詳しく】

【こちらの図鑑も合わせて見る】

【トライアル図鑑】ALCANZA(CD30陽性皮膚T細胞リンパ腫)
【試験名】 ALCANZA(Phase 3)〔NCT01578499〕 【試験開始日】 2012年6月11日 【試験終了予定日】 2016年5月31日 【試験参加国】 米国、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランド、スペイン、スイス ...
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【添付文書における表記】

再発又は難治性のCD30陽性の皮膚T細胞リンパ腫患者注19)131例(本剤投与群注20)66例、治験責任医師が選択した化学療法投与群注21)65例)を対象に、治験責任医師が選択した化学療法投与を対照として本剤投与の有効性及び安全性を評価した。有効性は下表及び下図のとおりであった(2016年5月31日データカットオフ)。

注19)MF又はpcALCLの患者を対象とし、いずれの患者も組み入れられた。

注20)3週間に1回を1サイクルとし、本剤1.8mg/kgを最大16サイクル静脈内投与した。

注21)治験責任医師の選択により、メトトレキサート5~50mgを週1回又はベキサロテン300mg/m2を1日1回、最大48週間経口投与した。

注22)4ヵ月以上持続する奏効(CR+PR)

注23)ベースライン時の病理組織型(MF又はpcALCL)を層別因子としたNewcombeの方法により調整

注24)ベースライン時の病理組織型(MF又はpcALCL)を層別因子としたCochran-Mantel-Haenszel検定、有意水準両側0.05

注25)主要評価項目であるORR4に続き、階層的な検定手順により副次評価項目について仮説検定を実施した。p値は副次評価項目を重み付きHolm法により調整

注26)ベースライン時の病理組織型(MF又はpcALCL)を層別因子とした層別Cox回帰モデル

注27)ベースライン時の病理組織型(MF又はpcALCL)を層別因子とした層別ログランク検定、有意水準両側0.05

副作用発現頻度は、本剤投与群で86%(57/66例)及び治験責任医師が選択した化学療法投与群で71%(44/62例)であった。主な副作用は、末梢性感覚ニューロパチー〔本剤投与群44%(29例)、治験責任医師が選択した化学療法投与群0%(0例)、以下同順〕、悪心〔32%(21例)、8%(5例)〕、疲労〔27%(18例)、23%(14例)〕及び下痢〔18%(12例)、5%(3例)〕であった。