【dMMR固形がん】キイトルーダ

ミスマッチ修復欠損を有する人が「キイトルーダ」治療を受けた結果、53%の人で腫瘍が縮小し、21%の人で腫瘍が確認できなくなった。

ヒトには、DNAを複製する際に生じた、塩基のミスマッチ(間違った対合や塩基の誤挿入、欠失など)を修正する「ミスマッチ修復機構(MMR)」が備わっている。ミスマッチ修復を行う酵素に異常があると、コピーミスを修復できなくなり、細胞分裂を繰り返すごとに、遺伝子の変異が蓄積され、がん化を引き起こす。その結果、マイクロサテライト(DNAの中で1~数塩基の塩基配列が繰り返す部分)のコピーミスが起こりやすくなり、腫瘍組織と正常組織でマイクロサテライトの反復回数に違いが生じる(マイクロサテライト不安定性)。(→「オンコロ」より)

マイクロサテライト不安定性がんは、コンパニオン診断薬「MSI検査キット(FALCO)」を用いて、検出できる。9月10日に承認され、12月1日より保険適用となっている。

2018年12月21日、「キイトルーダ」の「高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形がん」への効能・効果が承認された。

【発表】

2017年6月8日

【試験】

Phase 2〔NCT01876511

【原著】

Science. 2017;357:409-413. [PubMed: 28596308]

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