【EGFR陽性肺がん:一次治療(PFS)】「タルセバ」vs「化学療法」

EURTAC(Lancet Oncol)                     

EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「タルセバ」治療を選択することで「シスプラチンドセタキセル(またはゲムシタビン)」治療を選択した場合を上回る無増悪生存期間が期待できる。

タルセバ」治療を選択した場合、グレード3または4の有害事象として皮疹(13%)、ALT値上昇(2%)が現れることがある。化学療法を選択した場合に現れる好中球減少症(0%)、貧血(1%)は現れにくい。

この結果に基づいて2013年6月14日、「タルセバ」の肺がんに対する効能・効果は「EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な再発・進行性で、がん化学療法未治療の非小細胞肺癌」への適応拡大が承認された。これまでは「切除不能な再発・進行性で、がん化学療法施行後に増悪した非小細胞肺癌」であった。

【発表】

2012年1月26日

【試験名】

EURTAC(Phase 3)〔NCT00446225

【試験参加国】

フランス、イタリア、スペイン

【原著】

Lancet Oncol. 2012 ;13:239-46. [PubMed: 22285168]

【さらに詳しく】

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【トライアル図鑑】EURTAC(EGFR陽性肺がん)
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【添付文書における表記】

化学療法未治療のEGFR遺伝子変異(Exon 19の欠失変異又はExon 21のL858R変異)を有する進行又は再発の非小細胞肺癌を対象に本剤投与群と化学療法注4)群を比較した第Ⅲ相臨床試験(ML20650)における有効性評価対象例153例の成績を以下に示す(外国人データ)。

注4)化学療法:シスプラチン+ドセタキセル又はシスプラチン+ゲムシタビン(シスプラチンをカルボプラチンへ変更しても良い。)

本剤投与群の安全性評価対象例75例中69例(92.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、下痢43例(57.3%)、発疹37例(49.3%)等であった。