【乳がん:術後治療】「アントラサイクリン→タキサン」vs「アントラサイクリン」

手術後の補助化学療法を考える場合、「アントラサイクリンを含む化学療法」後に「タキサン」治療の追加を選択することで8年以内の再発、乳がん死、死亡リスクの減少が期待できる。

1973~2003年に開始された無作為化試験123件の2005~2010年の個々の患者データ約10万件をメタ解析した結果。このうち「アントラサイクリンを含む化学療法→タキサン」と「アントラサイクリンを含む化学療法」を比較した試験は5件で、11,167名の患者データを含む解析結果。

この解析結果について『科学的根拠に基づく 乳癌診療ガイドライン 2015年版(作成:日本乳癌学会)』においては、「アンスラサイクリンレジメンにタキサンを併用することで、乳癌による死亡リスクの減少が認められている。ただし、アンスラサイクリンレジメンをタキサンの追加サイクル分だけ延長した群と比較した試験では、タキサンの追加で乳癌による死亡リスクの減少は認めていない。」と指針の根拠の1つとしている。

【発表】

2011年12月5日

【メタ解析】

EBCTCG

【原著】

Lancet. 2012;379:432-44. [PubMed: 22152853]

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