BRAF V600E陽性の人で1または2ラインの治療歴がある人が次の治療を考える場合、「BRAF阻害薬 ビラフトビ+MEK阻害薬 メクトビ+アービタックス」治療を選択することで、生存期間の延長が期待できる。
また「ビラフトビ+アービタックス」治療を選択しても生存期間の延長が期待できる。
「ビラフトビ+メクトビ+アービタックス」治療を受けた人の26%が、「ビラフトビ+アービタックス」治療を受けた人の20%が治療に奏効した。「FOLFIRI(またはイリノテカン)+アービタックス」治療を受けた人の奏効率は2%であった。
「ビラフトビ+メクトビ+アービタックス」治療を受けた人の58%が、「ビラフトビ+アービタックス」治療を受けた人の50%が、「FOLFIRI(またはイリノテカン)+アービタックス」治療を受けた61%の人がグレード3以上の有害事象を経験した。
本試験の結果を受けて、2020年11月27日、「ビラフトビ+メクトビ+アービタックス」3剤併用療法と、「ビラフトビ+アービタックス」2剤併用療法が、「がん化学療法後に増悪した BRAF 遺伝子変異を有する治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」について効能・効果が承認された。
【発表】
2019年9月30日
【試験】
BEACON CRC(Phase 3)〔NCT02928224〕
【原著】
N Engl J Med 2019; 381:1632-1643. [PubMed:31566309]
【こちらの図鑑も合わせて見る】
【さらに詳しく】
- BRAF V600E 変異陽性大腸癌に対するエンコラフェニブ,ビニメチニブ,セツキシマブ〔NEJM 日本語アブストラクト〕
- BRAF V600E遺伝子変異大腸がん、MAPK経路標的の3剤併用は?/NEJM〔ケアネット〕
- BRAF変異陽性の進行大腸がんに対する3剤併用標的療法が生存率を改善〔海外がん医療情報リファレンス〕
- 既治療のBRAF変異陽性進行大腸癌に3剤併用療法、2剤併用療法が有効、3剤併用は毒性増もQOLは変わらず【ESMO2019】〔日経メディカル〕
- 既治療のBRAF変異陽性進行大腸癌にビニメチニブ、エンコラフェニブ、セツキシマブの併用が有効【WCGC2019】〔日経メディカル〕
- BRAF V600E変異陽性の進行大腸癌にビニメチニブ、エンコラフェニブとセツキシマブの3剤併用が有効〔日経メディカル〕
- 「ビラフトビ」など3剤併用で主要評価項目達成 米アレイ、mCRC対象のP3試験〔日刊薬業〕