
全身治療を受けたことがない人が初めての治療を考える場合、「テセントリク+アバスチン」治療を選択することで、「ネクサバール」治療を選択した場合より生存期間および無増悪生存期間の延長が期待できる。
「テセントリク+アバスチン」治療を受けた27.3%の人が治療に奏効した。「ネクサバール」治療を受けた人の奏効率は11.9%であった。
「テセントリク+アバスチン」治療を受けた56.5%の人がグレード3または4の有害事象を経験した。「テセントリク+アバスチン」治療の主なグレード3または4有害事象は高血圧(15.2%)。一方、「ネクサバール」治療を55.1%の人がグレード3または4の有害事象を経験した。
本試験の結果を受けて、2020年2月14日「切除不能な肝細胞癌」を効能・効果として承認申請され、同年9月25日承認された。
【発表】
2020年5月14日
【試験名】
IMbrave150(Phase 3)〔NCT03434379〕
【原著】
N Engl J Med 2020; 382:1894-1905. [PMID: 32402160]
【外部リンク】
- 切除不能な肝細胞癌におけるアテゾリズマブとベバシズマブの併用〔NEJM日本語アブストラクト〕
- 切除不能肝細胞がん、アテゾリズマブ+ベバシズマブが有効/NEJM〔ケアネット〕
- 切除不能肝細胞がんへのアテゾリズマブ+ベバシズマブ、全死亡リスクが42%低下(IMbrave150)/ESMO Asia 2019〔ケアネット〕
- 肝細胞がんへのアテゾリズマブ+ベバシズマブはソラフェニブ以上の効果〔海外がん医療情報リファレンス〕
- 切除不能HCCへのアテゾリズマブとベバシズマブの併用はソラフェニブと比べて死亡リスクを42%減少〔日経メディカル〕
- アテゾリズマブ+ベバシズマブ、肝細胞がんの生存を改善(IMbrave150)/Roche〔ケアネット〕
- 未治療の切除不能肝細胞がんにおけるテセントリク+アバスチン、ネクサバールに比べて全生存期間、無増悪生存期間を有意に改善〔オンコロ〕
- 切除不能肝細胞癌の1次治療でアテゾリズマブとベバシズマブの併用はソラフェニブよりOSとPFSを有意に延長〔日経メディカル〕