【HR陽性乳がん:二次治療】エラセストラント

1ライン以上のホルモン療法を含む薬物療法を受けたことがある、 HER2陰性かつHR陽性の31人が経口選択的エストロゲン受容体分解薬「エラセストラント」治療を受けた結果、19.4%の人が治療に奏効した。ESR1遺伝子変異陽性の人に絞ると33.3%の人が治療に奏効した。選択的エストロゲン受容体分解薬治療を受けたことがある人でも15.0%が、CDK4/6阻害薬を受けたことがある人でも16.7%の人が治療に奏効した。

エラセストラント」治療の主な有害事象は、悪心(33.3%)、血中トリグリセリド増加(25.0%)、低リン血症(25.0%)であった。有害事象のほとんどはグレード1または2であった。

本試験結果を受けて、HER2陰性ER陽性例を対象とし、「エラセストラント」治療の有用性を標準的な内分泌療法(アロマターゼ阻害薬またはフェソロデックス)を対照に比較検証するPhase 3試験『EMERALD〔NCT03778931〕』が現在、進行中である。

【発表】

2021年1月29日

【試験名】

RAD1901-005(Phase 1)〔NCT02338349

【原著】

J Clin Oncol . 2021 Jan 29 [PubMed: 33513026]