PHERGain(Lancet Oncol)
「(化学療法を含まない)ハーセプチン+パージェタ」による術前補助療法2サイクル実施後に 18F-FDG-PET判定で治療に奏効した人は「ハーセプチン+パージェタ」をそのまま6サイクル(合計8サイクル)継続した結果、37.9%の人で病理学的完全奏効が得られた。18F-FDG-PET判定で治療に奏効しなかった人は「ハーセプチン+パージェタ」に化学療法(カルボプラチン+ドセタキセル)が上乗せされ、病理学的完全奏効率は25.9%であった。「ハーセプチン+パージェタ」2サイクル後に18F-FDG-PET判定での評価結果に応じて「化学療法」の併用する治療戦略は、35.4%の病理学的完全奏効を得た。
最初から「ハーセプチン+パージェタ+化学療法(6サイクル)」を受けた人では57.7%の人が病理学的完全奏効が得られた。2サイクル後の18F-FDG-PET判定で奏効した人の病理学的完全奏効率は65.6%、奏効しなかった人では10.0%であった。
18F-FDG-PETガイド下による化学療法の回避によって、グレード3または4の血液毒性に関して、貧血は9%から1%、、好中球減少症は24%から4%、発熱性好中球減少症21%から4%に減少した。
【発表】
2021年5月18日
【試験名】
PHERGain(Phase 2)〔NCT03161353〕
【原著】
Lancet Oncol 2021; 22: 858–71. [PubMed: 34019819]