【多発性骨髄腫:二次治療(PFS)】「サークリサ+カイプロリス+デキサメタゾン」vs「カイプロリス+デキサメタゾン」

IKEMA(Lancet)                         

多発性骨髄腫と診断され、1〜3ラインの前治療歴がある人が次の治療を考える場合、「カイプロリスデキサメタゾン」治療に「サークリサ」の上乗せを選択することで、無増悪生存期間の延長が期待できる。

サークリサカイプロリスデキサメタゾン」治療を受けた77%の人がグレード3以上の治療関連有害事象を経験した(vs 67%)。

本試験結果に基づいて、2021年11月25日に、日本でも「サークリサカイプロリスデキサメタゾン」療法が承認された。

【発表】

2021年6月4日

【試験名】

IKEMA(Phase 3)〔NCT03275285

【試験参加国】

日本、オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、韓国、ニュージーランド、ロシア、スペイン、トルコ、英国、米国

【原著】

Lancet 2021; 397: 2361–71.  [PubMed: 34097854]

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【さらに詳しく】

【添付文書における表記】

1~3レジメンの前治療歴を有する再発又は難治性の多発性骨髄腫患者5) 302例(日本人患者19例を含む)を対象に、カルフィルゾミブ6) 及びデキサメタゾン7) の併用療法(Cd療法)とCd療法に本剤8) を上乗せしたIsaCd療法を比較するランダム化非盲検国際共同第3相試験を実施した。
主要評価項目である無増悪生存期間の中央値は、IsaCd群では到達せず、Cd群では19.2ヵ月(95%信頼区間:15.8~推定不能)であり、IsaCd群で統計学的に有意な延長が示された(ハザード比:0.53、99%信頼区間:0.32~0.89、p=0.0013[層別log-rank検定]、2020年2月7日データカットオフ)。

IsaCd群177例中153例(86.4%)に副作用が認められた。主な副作用は、Infusion reaction 79例(44.6%)、高血圧42例(23.7%)、疲労38例(21.5%)、不眠症36例(20.3%)、呼吸困難33例(18.6%)、下痢24例(13.6%)、肺炎21例(11.9%)、上気道感染20例(11.3%)、気管支炎15例(8.5%)、嘔吐10例(5.6%)、好中球減少9例(5.1%)、咳嗽5例(2.8%)、血小板減少5例(2.8%)、貧血4例(2.3%)、背部痛2例(1.1%)等であった。

5) 抗CD38モノクローナル抗体による前治療歴を有する場合には、当該治療中又は最終投与後60日以内に疾患進行がない患者、少なくとも最小奏効を達成した患者を選択した。

6カルフィルゾミブの用法及び用量:28日間を1サイクルとし、最初のサイクルは1日1回20mg/m2を1、2日目に投与、56mg/m2を8、9、15、16日目に静脈内投与した。2サイクル以降は1日1回56mg/m2を1、2、8、9、15、16日目に静脈内投与した。

7デキサメタゾンの用法及び用量:28日間を1サイクルとし、1日1回20mgを1、2、8、9、15、16、22、23日目に静脈内投与又は経口投与した。

8) 本剤の用法及び用量:28日間を1サイクルとし、1日1回10mg/kgを、最初のサイクルは1週間間隔で4回(1、8、15、22日目)、2サイクル以降は2週間間隔で2回(1、15日目)静脈内投与した。