「化学療法+副作用リモートモニタリング」vs「化学療法」

初回または5年ぶりの化学療法を受ける人は「リモート副作用モニタリング(ASyMS)」の導入を選択することで、症状の負担が軽減される。

ASyMSは、スマートフォンを使ってがんの化学療法に関連する毒性を24時間体制でリアルタイムにモニタリング・管理するシステムである。患者は体調が悪いと感じた時、および1日1回、質問票(Daily Chemotherapy Toxicity Self-Assessment Questionnaire: DCTAQ)に回答する。DCTAQでは10種類の症状(悪心・嘔吐、下痢、便秘、粘膜炎、知覚異常、手足の痛み、インフルエンザ様症状/感染症、疲労感、疼痛)およびそれ以外の最大6種類の症状を追加入力できる。患者が入力したデータはサーバに送られ、「黄信号(早期の介入により進行が予防できる可能性がある場合)」、「赤信号(危険な状態)」といった評価結果が、病院にいる医師に送信され、医師は黄信号なら8時間以内、赤信号なら30分以内に対応する。

【発表】

2021年7月21日

【試験名】

eSMART〔NCT02356081

【試験参加国】

オーストリア、ギリシア、アイルランド、ノルウェー、英国

【原著】

BMJ. 2021 ;374:n1647. [PubMed: 34289996]

【さらに詳しく】