【胃がん:一次治療(OS)】「S-1+シスプラチン」vs「S-1」

SPIRITS(Lancet Oncol)                     

進行胃がんと診断された人が初めての化学療法を考える場合、「S-1」治療に「シスプラチン」の上乗せを選択することで生存期間の延長が期待できる。

S-1シスプラチン」治療を受けた54.1%の人が1年後も生存し、23.6%が2年後も生存できた。一方、「S-1」治療を受けた46.7%が1年後も生存し、2年後も生存できたのは15.3%であった。「S-1」治療を受けた人で奏効したのは31%であったのに対し、「S-1シスプラチン」治療を受けた54%の人が治療に奏効し、有意に多かった(p=0.002)。

S-1シスプラチン」治療を受けた人では、Grade3以上の白血球減少、好中球減少、貧血、吐き気、食欲不振が「S-1」単独治療に比べ、多く現れた。

日本では、このSPIRITS 試験とJCOG9912試験の結果に基いて、「S-1シスプラチン」治療がHER2陰性胃がんの一次治療の標準治療となっている。

【試験名】

SPIRITS(Phase 3)〔NCT00150670

【試験実施国】

日本

【原著】

Lancet Oncol. 2008;9:215-21. [PubMed: 18282805]

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