【子宮体部漿液性腺がん:二次治療(ORR)】アダボセルチブ

ADAGIO(JCO)                          

再発または持続性子宮体部漿液性がんと診断され、プラチナ製剤を含む化学療法を受けたことがある女性104名が「Wee1阻害薬 アダボセルチブ」治療を受けた結果、26.0%の人が治療に奏効し、4.7ヵ月奏効が持続した。

アダボセルチブ」治療を受けた97.2%の女性が治療関連有害事象、60.6%の人がグレード3以上の治療関連有害事象を経験した。主な治療関連有害事象は、下痢(67.0%)、貧血(66.1%)、悪心(65.1%)。27.5%の人が好中球減少症(グレード3以上は21.1%)、6.4%の人が敗血症(グレード3以上は5.5%)を経験した。17.4%の人が治療関連有害事象のため、治療を中止し、4名(3.7%)の人が治療関連有害事象のため、死に至った。

アダボセルチブ」治療は、再発または持続性の子宮体部漿液性がんに対し、一定の抗腫瘍効果を示したが、重篤な有害事象の発生率が高く、忍容性に課題がある。特に、重度の好中球減少症や敗血症のリスクが高く、治療の継続が困難な例も見られた。今後は、「アダボセルチブ」の投与スケジュールや用量の最適化、他の治療薬との併用療法の検討、バイオマーカーを用いた患者選択の精緻化などが求められ、これらによって、治療効果を最大化しつつ、有害事象のリスクを最小限に抑える戦略の構築が期待される。​

【発表】

2025年4月22日

【試験】

ADAGIO(Phase 2b)〔NCT04590248

【試験参加国】

米国、カナダ、フランス、イタリア、スペイン

【原著】

J Clin Oncol. 2025 Apr 22. [PubMed: 40262070]