ALCYONE(NEJM)
多発性骨髄腫と診断され、自家幹細胞移植を適応できない人が初めての治療を考える場合、「ベルケイド+メルファラン+プレドニゾン」治療に「ダラザレックス」上乗せを選択することで、18ヵ月無増悪生存率の向上が期待できる。
「ダラザレックス+ベルケイド+メルファラン+プレドニゾン」治療の主なグレード3または4の血液毒性は、好中球数減少、血小板減少症、貧血でそれぞれ39.9%(vs 38.7%)、34.4%(vs 37.6%)、15.9%(vs 19.8%)。「ダラザレックス+ベルケイド+メルファラン+プレドニゾン」治療を受けた人の23.1%(vs 14.7%)がグレード3または4の感染症を経験した。0.9%の人が感染症によって治療を中止した(vs 1.4%)。
本試験の結果に基づいて、2019年8月22日、「造血幹細胞移植を伴う大量化学療法が非適応で未治療の多発性骨髄腫」に対して効能・効果の拡大が承認され「ベルケイド+メルファラン+プレドニゾン(VMP)」に「ダラザレックス」を加えた4剤併用療法が可能になった。
【発表】
2017年12月12日
【試験名】
ALCYONE(Phase 3)〔NCT02195479〕
【原著】
N Engl J Med 2018;378:518-28. [PubMed: 29231133]
【さらに詳しく】
- 未治療の骨髄腫に対するボルテゾミブ,メルファラン,プレドニゾンとダラツムマブの併用〔NEJM 日本語アブストラクト〕
- 多発性骨髄腫にダラツムマブが有望 標準治療に併用すると疾患進行と死亡リスクが減少〔日経メディカル〕
- 新規診断多発性骨髄腫はMVPよりもダラツムマブを加えたD-VMPの方が有効【ASH2017】〔日経メディカル〕
- 未治療多発性骨髄腫にダラツムマブが有効〔Medical Tribune〕
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