AVAiL(JCO)
非扁平上皮非小細胞肺がんと診断された人が「ゲムシタビン+シスプラチン」治療に「アバスチン」の上乗せを選択することで無増悪生存期間の延長が期待できる。
グレード3以上の有害事象が現れる可能性はアバスチンを追加しても変わらない。グレード3以上の肺出血は1.5%以下。
この試験の結果を受けて、日本では2009 年 11 月6日に「扁平上皮癌を除く切除不 能な進行・再発の非小細胞肺癌」の効能(15mg/kg(体重)・投与間隔 3 週間以上)追加が承認された。
欧米ではこの試験とE4599試験の結果より、扁平上皮癌を除く進行・再発の非小細胞肺がんの一次治療として承認された。
【発表】
2009年2月2日
【試験名】
AVAiL(Phase 3)
【原著】
J Clin Oncol. 2009;27:1227-34. [PubMed: 19188680]
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【添付文書における表記】
未治療の扁平上皮癌を除く進行・再発の非小細胞肺癌患者を対象に、シスプラチン・ゲムシタビン塩酸塩療法(GC療法、ゲムシタビン塩酸塩は国内未承認用法・用量を使用)を対照群とし、GC療法に本剤7.5mg/kg注6)(未承認)又は15mg/kgを併用投与(21日を1サイクルとし、第1日目に他剤投与終了後に本剤を投与)したときの有効性を検討した。GC療法はいずれの群でも6サイクルまでとし、本剤の投与はGC療法の中止又は終了後も同一用法・用量で病勢進行まで継続した。その結果、本剤7.5mg/kg及び15mg/kg併用群の両群で、GC療法に比べ主要評価項目である無増悪生存期間の有意な延長が認められた。
注6)本剤の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に対する承認用量は1回15mg/kgである。
副作用発現率は、本剤7.5mg/kg注6)+GC療法群で95.5%(315/330例)、本剤15mg/kg+GC療法群で95.4%(314/329例)であった。主な副作用は、本剤7.5mg/kg注6)+GC療法群で悪心54.8%(181/330例)、好中球減少症48.5%(160/330例)、嘔吐47.0%(155/330例)、血小板減少症37.0%(122/330例)、貧血33.3%(110/330例)、疲労27.9%(92/330例)、食欲不振24.5%(81/330例)、鼻出血23.9%(79/330例)、便秘20.9%(69/330例)、高血圧20.9%(69/330例)であり、本剤15mg/kg+GC療法群で悪心55.6%(183/329例)、好中球減少症45.9%(151/329例)、嘔吐45.3%(149/329例)、血小板減少症34.3%(113/329例)、疲労30.7%(101/329例)、貧血30.4%(100/329例)、鼻出血28.9%(95/329例)、高血圧28.9%(95/329例)、食欲不振27.4%(90/329例)、脱毛症21.3%(70/329例)であった。