
CARTITUDE-4(NEJM)
多発性骨髄腫と診断され、レブラミド不応かつ1〜3ラインの前治療歴がある人が次の治療を考える場合、「CAR-T細胞療法 カービクティ」を選択することで、「ダラザレックス/ダラキューロ(またはベルケイド)+ポマリスト+デキサメタゾン」治療を選択した場合を上回る無増悪生存期間の延長が期待できる。
「DPd(またはPVd)」治療の1年無増悪生存率が48.6%であったのに対し、「カービクティ」治療の1年無増悪生存率は75.9%であった。また、「DPd(またはPVd)」治療を受けた67.3%が治療に奏効したのに対し、「カービクティ」治療の奏効率は84.6%であった。
「DPd(またはPVd)」治療を受けた94.2%、「カービクティ」治療を受けた96.6%がグレード3または4の有害事象を経験した。
【発表】
2023年6月5日
【試験名】
CARTITUDE-4(Phase 3)〔NCT04181827〕
【試験参加国】
日本(九州大学病院、金沢大学附属病院、京都府立医科大学附属病院、名古屋市立大学病院、岡山大学病院、北海道大学病院、東北大学病院、日本赤十字社医療センター)、米国、オーストラリア、ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、イスラエル、韓国、オランダ、ポーランド、スペイン、スウェーデン、英国
【原著】
N Engl J Med 2023; 389 : 335-47. [PubMed: 37272512]
【さらに詳しく】
- レナリドミド抵抗性多発性骨髄腫に対する cilta-cel と標準治療との比較〔NEJ日本語アブストラクト〕
- 1から3ラインの治療歴を持つ初回再発のレナリドミド抵抗性多発性骨髄腫でcilta-celは標準治療よりPFSを有意に延長【ASCO 2023】〔日経メディカル〕
- CAR-T細胞療法薬はレナリドミド不応の多発性骨髄腫の進行リスクを74%下げる〔海外がん医療情報リファレンス〕
- 再発でレナリドミド抵抗性の多発性骨髄腫にcilta-celがPVd療法、DPd療法より有意に無増悪生存期間を延長〔日経メディカル〕
【現在の治療選択肢】

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