CHAPTER-GIST-301(Ann Oncol)
進行消化管間質腫瘍と診断され、グリベック、スーテント、スチバーガに不応または不耐と判断された人が次の治療を考える場合、「HSP90阻害薬 ジェセリ」治療を選択することで無増悪生存期間、生存期間の延長が期待できる。
「ジェセリ」治療の主なグレード3以上の治療関連有害事象は、下痢(13/8%)であった。治療を受けた5.2%の人は、治療関連有害事象のために「ジェセリ」治療を続けることができず、治療を中止した。
【発表】
2022年6月7日
【試験名】
CHAPTER-GIST-301(Phase 3)〔JapicCTI-184094〕
【試験実施国】
日本
【原著】
Ann Oncol. 2022 ;33:959-967. [PubMed: 35688358]
【さらに詳しく】
- 経口HSP90阻害薬pimitespibが既治療の進行消化管間質腫瘍のPFSをプラセボよりも有意に延長【ASCO 2021】〔日経メディカル〕
- 進行性GISTを有する患者を対象とする経口HSP90阻害剤Pimitespib(TAS-116)のプラセボ対照二重盲検無作為化比較第III相試験(CHAPTER-GIST-301)〔消化器癌治療の広場〕
- 経口HSP90阻害薬pimitespib(TAS-116)が既治療進行消化管間質腫瘍のPFSを有意に延長〔日経メディカル〕
- 経口HSP90阻害薬pimitespibがGISTでPFS延長〔Medical Tribune〕
【添付文書における表記】
イマチニブ、スニチニブ及びレゴラフェニブによる治療後に増悪した注1)切除不能又は遠隔転移を有する消化管間質腫瘍患者86例を対象に、本剤160mg又はプラセボを1日1回5日間連続経口投与したのち2日間休薬するスケジュールで繰り返し投与した結果、本剤はプラセボと比較して主要評価項目である改変RECIST ver.1.1注2)に基づく無増悪生存期間を有意に延長した(2020年6月23日データカットオフ)。
注1) イマチニブ、スニチニブ及びレゴラフェニブによる治療に対して、RECISTに基づく進行、又は臨床的な増悪若しくは不耐と判定された患者が対象とされた。
注2) 通常のRECIST ver.1.1から以下の点が改変された基準が用いられた。
①リンパ節病変を標的病変として選択しない。
②既存の腫瘍内に新たに出現した腫瘍結節を新規病変と判定する基準について、(ⅰ)最長径が2cm以上で、ダイナミックCTで造影される病変であること、かつ(ⅱ)21日以上の撮像間隔かつ2回以上連続した腫瘍評価で認められることと定義する。副作用は本剤が投与された注5)75例中70例(93.3%)に認められた。主な副作用の発現例数(発現率)は、下痢54例(72%)、食欲減退22例(29.3%)、血中クレアチニン増加21例(28%)、倦怠感20例(26.7%)、悪心19例(25.3%)、腎機能障害10例(13.3%)、夜盲9例(12%)であった。
注5) 本剤群58例及びプラセボから本剤への切替え例17例
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